予定日を過ぎて健診に行くと、胎盤の状態がぼこぼこしていてあまりよくない状況でした。このまま自然に任せるのではなく、誘発分娩で出産することになりました。
前日入院をし、前処置としてラミナリアという海綿体を膣の入り口に挿入。激痛が走り、処置室で涙を流して絶叫しました。夜は赤ちゃんとお母さんがいる部屋に同室になり、お腹の痛みと赤ちゃんの泣き声で全然眠れませんでした…。
翌日ラミナリアを抜いて代わりにバルーンを入れ、点滴から陣痛促進剤を一日中入れましたが、痛みはあるものの陣痛の波に乗れず17時には一時中断しました。バルーンも抜けず子宮口は3センチしか開いていませんでした。
次の日は何が何でも出産させるために朝の7時から陣痛促進剤を入れました。昨日で陣痛らしき痛みを感じつつあったので薬が効いてきましたが、お昼頃には陣痛の痛みがMAXになりつつも子宮口が3センチのまま…。強い陣痛の後、赤ちゃんの心音のモニターがチカチカ異常を何度か示し、その都度助産師さんが血相を変えて私のところまできてくださり、そのうちに偉いお医者さんも何度も子宮口の開きやお腹のはりを確認してきました。診断の結果、陣痛促進剤の薬が効き過ぎて過強陣痛になってしまい、赤ちゃんが苦しんでいるとのこと。
そのままだと赤ちゃんが仮死状態になってしまうため、緊急帝王切開となりました。
手術が決まってからは総合病院で日頃から手術しなれているお医者さんと看護師さんたちが集結し、あっという間に手術室に入ってスピード出産。
麻酔も効いていたので、こんなに早く生まれるなら最初から帝王切開でよかったかな…とバチ当たりなことを考えていました。
がしかし、麻酔が切れるとお腹の痛みで全く眠れないし、尿管に管を入れられたり、血栓予防のマッサージ機を装着させられたりで全く身動きがとれません。寝返りをうちたくても、切腹した状態で腹筋に全く力が入らないし、激痛が走るし、看護師さんに助けてもらってもとにかく痛い。ずっと同じ姿勢でいると、また体が痛くなるので、ナースコールでその都度看護師さんを呼び助けてもらう始末でした。
痛みも痛み止めを処方されましたが、点滴の痛み止めは効かず、座薬を入れてその晩は黙って天井を見つめながら眠らない夜を過ごしました。
痛みで熱も出ましたが、次の日はトイレまで自力で歩く練習をしました。
尿の管を取ってもらい、少しは自由に動けるようになり、喜んでいましたが、トイレに行くたびに切開した傷の痛みと後陣痛の子宮収縮の痛みのダブルで苦しみました。
同室の方も帝王切開でしたが、痛みに強い方のようであまり辛くなかったようですが、私はひたすら辛かったです。
私の術後の経過があまりよくなかったので、出産してから2日後に母子同室の許可が得られました。
痛みと熱がまだあったので、私の身体の様子をみて、少しずつ赤ちゃんのお世話をする時間を増やしてもらって、どうにか入院生活を終えました。
費用は保険がきいたので、自己負担はありませんでした。
赤ちゃんはお医者さんの素早い判断のおかげで元気いっぱいに生まれてきてくれてほんとうによかったです。
帝王切開で出産すると楽をしたと思われがちですが、出産後の痛みとの戦いは経膣分娩の方よりは長引くと思います。
過強陣痛で出産時の陣痛の痛みと同じレベルの痛みを感じたけれど、陣痛とお腹の痛みは全く別の種類の痛みだったので、帝王切開も経膣分娩もどちらも大変だと思いました。
帝王切開で産む苦しみを味わっていないからと思う必要はないです。
出産までこぎつけたお母さんたち、その後の育児に奮闘するお母さんたちすべてが、出産のいちばんの功労者です!
出産は人それぞれ。それぞれの出産にドラマがあると思うので、しっかりと向き合ってください!応援してます!!