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初診で風邪と言われたのに再診でRSウイルス感染症が判明。これって医者の診断ミス?小児科医 森戸やすみ先生に聞く

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当サイトでご紹介した体験記の中に、「生後5ヶ月で発し、小児科を三度受診してようやくRSウイルス感染症が判明した」という内容の記事がありました。 


記事の中に「もしも昨日こちらの病院に来ていればもっと早くにわかったのかも・・・」との記述がありますが、RSウイルス感染症の場合、初診で必ずしも判明するものではないのでしょうか?

小児科医の森戸やすみ先生に聞きました。

 

「RSウイルス感染症は迅速キットで検査することが可能ですが、通常、発の症状だけでいきなりRSウイルスの検査をすることはありません。発してすぐだとウイルス量が少ないため、判定できないこともあるのです。ですから、初診の段階ではどこの小児科でも同じ対応になったと思います」

 

では、どういう時にRSウイルスの検査をするのでしょうか?

 

「風邪症状が長引いている、ひどくき込んでいる、聴診器を当てた時に胸からバリバリ音がするといったRSウイルス感染症の特徴的な症状がある場合には検査を行うことがあります。また低月齢の乳児は重症化しやすいので、周囲の流行状況をみてだけでも検査することがあります。

ちなみにRSウイルス検査の保険適応は1歳未満の乳児や入院中の患者などに限られますが、医師の判断により、医療側の負担で検査することもあります。医師が不要と考えれば原則自費診療になりますが、日本では医科の混合診療は認められないため他の診療も自費診療になります」

 

初診では風邪と言われたのに別の医療機関で病名がわかった場合、『はじめからこっちに連れていけばよかった』と後悔しそうですが、病状の経過によってわかること、わからないことがあるということなのですね?

 

「『後医は名医』という言葉があるように、症状やデータが出揃ってはじめて原因が特定できることも多いのです。ですからこの記事でいうと、最初に診察したお医者さんがミスをしたわけじゃないんですね。さらにいうと、RSウイルスに直接効く薬はないので、症状を和らげるために処方された止め薬を飲ませても早く治るわけでもないんです」

 

子どもが発した時にお医者さんにかかるべきタイミングは?

 

「不安があればすぐに受診していただいて大丈夫ですよ。早く受診して病名が判明しなかったとしても、経過を診てもらうだけで安心できますよね。とくに、水分が摂れない場合や生後3ヶ月未満の乳児は、夜間や休日でもすぐに医療機関を受診してほしいです。小さな子どもは自分の症状を言葉で説明できないので、よく観察して、症状に変化があれば再診してくださいね。子どものいつもの様子を知っている医師がいると心強いので、普段からかかりつけ医を持っておくといいですよ」

 

かかりつけ医がお休みの時はどうしたらいいでしょうか?

 

予防接種や乳児健診で近所の医療機関を巡ってみて、休診日が異なる医療機関を2つくらいピックアップしておきましょう。医師会による夜間・休日の診療所なども各地域にありますので、緊急時にどこに連れていったらいいのか、あらかじめ医療機関をリスト化しておくと安心です。住んでいる地域の広報やホームページを確認しましょう」

 

初診で病名が判明しないと、なぜすぐにわからなかったのかとヤキモキしてしまいますが、大事なのは症状の変化をよく観察し、不安があればその都度受診することなのですね。

 

取材・文/宇都宮薫