赤すぐみんなの体験記


あまりにか弱い存在に涙が止まらない。母親になる自分を受け入れて、親子共々成長していく

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私は元々、あまり子どもが欲しい方ではありませんでした。いま楽しんでいることが、子どもがいることで制限されてしまうのは、あまり幸せなことではないと思っていましたし、また子どもを相手に母親をやっている自分を想像することもできませんでした。

子どもが好きでもなかったので、ちゃんと愛せるかどうかの不安もありました。夫にもその気持ちを話してはいましたが、夫は子どもを望んでおり、その望みを自分の気持ちだけで無下にすることもできなかったので、もし妊娠したら、大げさではありますが、それが自分の運命なのだと思うことにしていました。

そう考えるようになってから数年後、ついに私は妊娠をしました。夫はもちろん、周囲もとても喜びました。私も周りの喜んでいる様子を見て嬉しく思いましたが、どこかでは「あぁついにこの時が来た」と諦めに近い感情で現実を受け止めていました。

もう夜遅くまで友人や同僚と飲み歩くことも、自分が出かけたいと思ったときに時間を気にせず出かけることもできなくなる。たかがそれだけのことと思われるかもしれませんが、その時の私にとって、それはとても重要なことでした。

そして、これらのことは妊娠発覚後すぐにやってきたつわりにより、早々に奪われていきました。自分の好きだったものも食べられなくなり、自由がきかず毎日続く吐き気の中で「どうして私がこんな目に・・・」と心の中では思っていました。

 

そんな気持ちに変化があったのは、妊娠12週目の検診のときでした。

つわりもピークで、水さえも満足に飲めない状態の中でしたが、その時エコー写真に写っていたのは、頭、胴体、小さな手足のついたキューピーさんのような小さな影でした。

人間になってる。

これを見たとき、不思議ですがとても素直に「かわいい」と思いました。そして、こうも思いました。私と夫の遺伝子をもっているということは、まるで得体の知れない人間ではなく、自分や夫に似たような人間が産まれてくるはず。ならば、その子にどう接したら良いのかも、おのずと見えてくるのではないか・・・?

 

それからは毎日、母親になる自分と向き合う日々でした。子どもを積極的に望んではなかったけれど、それでもこの子は私のところへやってきた。ならば、私もちゃんとこの子に向き合わなければと思ったからです。

 

そして月日は過ぎ妊娠38週目、ついにその子は産まれてきました。助産師さんに産まれたばかりの我が子を抱かせてもらったときは、そのあまりにも小さくか弱い存在にこみ上げるものがありました。「欲しくないなんて言ってごめんね。大事にするからね」そんな気持ちだったと思います。

 

それからしばらくは夜になると、その時の気持ちを思いだしてひとりで本当に号泣しました。この小さい存在が、私だけを頼りに産まれてきたと思うと泣けて仕方ありませんでした。

現在、この子はまだ0歳3ヶ月。私は不自由さの只中にいますが、それでも産まれたときのあの感情を思い出すと、投げ出すことなどできるわけがありません。

ちゃんと母親ができている自信はまだないですが、それでも夫とこの子の3人で少しずつ親子になっていく日々を実感する毎日です。

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著者:ミスターオカメ
年齢:33歳
子どもの年齢:0歳3ヶ月

いわゆる「ママ」といった従来の枠にはハマらず、自分なりの妊娠、出産、子育てをしたいと思っています。子供にも「母親らしく」ではなく「自分らしく」接することができたらいいなと思っています。

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