赤すぐみんなの体験記


ママが乳がんになってしまった!発達障害を持つ小学生の子どもたちに、なんて話そう? by なないお

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ちょうど一年前、乳がんであると告げられました。

以前から小さなしこりがあり経過をみていたのですが、問題はないということで数年間検診もせず、ある日気になってふれてみるとあきらかにごろっとしたものがありました。

もしかしてこれは・・・

すぐに病院に予約を取りました。マンモグラフィとエコー、触診でもはっきりとわかるものがあったので、針を刺して中の組織を取って検査をしました。

結果は数日後。詳細な検査をまだしてみないと確定はできないけども、まず間違いなくがんであるという話でした。

しこりに気付いてからこの日まで恐怖に怯えていたことが現実となったのです。

もしかしてとは思っていたもののいざ現実となれば涙が溢れ、これからどうしたらいいのか頭が真っ白でした。

 

離婚して半年、まだ小学生の子供が二人います。

このまま病気が進んでしまってもしものことがあったら、子供たちはどうなるのか。

治療をするにも仕事はどうするのか、家事は、子供のことはどうなるのか。不安なことだらけな上に、自分ががんになってしまった事実をなかなか受け止めることが出来ませんでした。

子供の前では不安は見せられませんのでいつもどおりに過ごし、ひとりになればどうしようと泣いてばかりの日々でした。

 

大きな病院に移り、様々な検査を受けて詳しく調べてもらいました。乳がんの中でも小葉がんと呼ばれるもので、2センチと1センチのしこりがひとつずつ、脇のリンパにも1センチの転移があり、ステージ2bでした。

告知から治療方針が決まるまで約一ヶ月、子供たちにどう話そうかも悩んでいましたが、自分が不安なまま伝えてしまえば、ただでも不安になるであろう子供たちを更に不安にしてしまう。まずは自分が前向きに病気に立ち向かえる気持ちになるのが先だと思いました。

といってもガンの告知からなかなか立ち直れるものでもなく、周りの方々に苦悩を聞いてもらいながら少しずつ前を向いていくことができました。やはり一人で抱えて悩むより、言葉に出して人に聞いてもらうことで、自分の気持ちの整理もできますしだんだん覚悟も出来てきました。

現実の周りの人だけでなくネット上で仲良くさせていただいている方々にも聞いていただき元気をたくさんもらいました。

 

告知から2ヶ月、手術より先に抗がん剤を始めることとなり、その頃にはようやく落ち着いて病気に向き合えるようになっていました。

抗がん剤を始めればすぐに脱毛も始まる。体も動きにくくなり仕事も続けられるかどうかわからない。家でも普通に活動できるかどうかもわからない。

子供にがんであることを隠したとしても余計に不安にさせるばかりではないか。

全てをそのまま話そうと思いました。

もう大丈夫。どうなるかはわからないけども治療に向かって、前向きに治したい意思を子供に伝えられる。

 

子供にがんを伝えた日

抗がん剤を始める前、子供たちに病気のこと、これからのことを話しました。

子供だとはいえうちの子供たちはアスペルガー症候群で知識も豊富なタイプ。がんだけど大丈夫よ~で納得する相手ではありません。

どんな病気で、進行度も今のところわかっている生存率も、これからの治療計画、治療の副作用でどんなことがおきるのか、全て詳細に伝えました。

うちの子供たちの場合は、この方が不安軽くなると思ったのです。

どのみち抗がん剤が始まれば、頭髪やあらゆる毛が抜け見た目も変わります。寝てばかりで動けない日もあります。それが先によくなるための治療であることをきちんと伝えておかなければ、傍で見ている子供たちにとっては、このまま死んでしまうのではないかと不安が募る一方でしょう。

検査や手術で何度か入院をするけども、その間はじいちゃんやばあちゃんがあなたたちの生活の面倒をみてくれること、仕事は続けられるかどうかわからないけども、生活はなんとかすること。

そしてなにより、確約はできないけども、今の段階では治る可能性の高い病気であって、母は治って大きくなったあなたたちに会うために治療をがんばると伝えました。

大丈夫。かあさんがんばるから。君たちにも迷惑をかけるけども協力してね。

子供たちの前で堂々と伝えるための自分の心の整理をつけるまで、2ヶ月くらいかかったでしょうか。自分が不安であるということが出てしまえば子供たちを更に不安にさせると思っていたので、決して泣かずに伝えようと決めていました。

子供たちはもちろん不安げな顔をしましたが、泣くこともパニックになることもなく落ち着いて話を聞いてくれました。その上で疑問に思ったこと心配なことを質問してきたので知っている限り丁寧に答えていきました。

「家のお手伝いもがんばるよ!ごはんが作れないときはお弁当買いに行ってあげるね!」

娘の心強い言葉です。もともと不安が強い息子のほうが心配でしたが、これからの見通しをしっかり話したためか、落ち着いていました。

その場は落ち着いていても後から不安が押し寄せてくることもあるでしょう。私自身が受け止めるまで2ヶ月もかかったことですから。子供たちの学校にも事情を話し、サポートをお願いしました。

 

あれから1年、辛い抗がん剤治療も手術も終わり、多少後遺症は残っていますがつい最近仕事にも復帰しました。子供たちも元気に学校に通っています。

再発の可能性もありますが、一日一日を子供たちと前向きに生きていきたいと思っています。

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著者:なないお
年齢:49歳
子どもの年齢:娘11歳、息子9歳

発達障害を持つ子供たち二人を育てるシングルマザー。乳がんを患い治療中。頭の中をTwitterに垂れ流しながら復活の呪文をとなえています。

娘:明るくスパイシーなアクセル全開系女子。ADHD(注意欠陥多動性障害)、アスペルガー症候群。

息子:おだやかで刺激に弱いダジャレ数学少年。自閉症スペクトラム(広汎性発達障害

ブログ【うちの子流~発達障害と生きる】URL:http://nanaio.hatenablog.com/

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