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赤すぐみんなの体験記


ひとりきりで闘っていたつもりの長期入院。医師の優しい心遣いに励まされ涙

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私は次男を妊娠中、21週の時に切迫流産で緊急入院となりました。
子宮口が2cm開いており、赤ちゃんを包んでいる袋が子宮口から出てきている状態でした。
緊急手術と、子宮収縮抑制剤を使用することによってなんとか妊娠を継続出来る状況となりましたが、子宮収縮抑制剤の点滴をやめると陣痛が始まる可能性があるということで、そのまま継続入院となりました。

入院生活にもだいぶ慣れてきた3週間後。

落ち着いていたはずのお腹の張りが出てきました。
張りを検知する機械をつけると、10分間隔で張りが来ていることが分かり、助産師さんや医師が深刻な顔をして話をしている姿が見えます。
私は、実は張りが来ていることがあまりよく分かりませんでした。
下腹部に少し重い感覚はあるものの、痛みは特にありません。
ですから、これが深刻なことだとは思いませんでした。

しかし、意外と状況はよくなかったようで、今まで使っていた子宮収縮抑制剤と併用してさらに強い薬を使い、お腹の張りを抑えることに。

「お母さん、少し心の準備をした方がいいかもしれません」

医師は私の目を真っ直ぐ見つめながら、少し申し訳なさそうな顔をしました。

「お腹の張りが強くなってきています。もしかしたらこのまま出産に繋がるかもしれません。早産で産まれる覚悟は必要と思います」

医師の言葉に私は言葉が出ませんでした。
お腹の張りがあることはもちろん理解していましたが、痛みも何もないのですから、まさか陣痛に繋がるとは思えなかったのです。

「僕たちが目標にしていた24週にはなんとか入りましたからね」

呆然としている私に気を遣ってくれたのでしょうか。
医師は、私を元気づけるかのように明るくそう言いました。

そうです。私が入院した時に「24週まで頑張れば、赤ちゃんが産まれてきても、生きていける可能性が高まります!頑張りましょう!」そう励ましてくれたのは、この医師でした。

「でも…今、今産まれたら赤ちゃんって…」

聞きたいことが、うまく言葉に出来ません。

「今産まれても本当にちゃんと生きていけるんですか?」こう聞きたいのに、何も言えなくなってしまったのです。

医師はそれを感じ取ってくれたようでした。

「大丈夫ですよ!日本の新生児医療は世界最高水準なんですから。ちゃんと生きていけますよ」

私は医師のその言葉を聞いて、目から涙が溢れました。
新生児医療が世界最高とか、生きていけると言われて、ホッとしたのもありましたが、涙が出たのはそれだけではなかったように思います。
不安になっている私を、どうにか少しでも安心させたいという医師の優しい心遣いに、今までの入院生活のストレスが一気に溢れ出たような気がしました。

思えば入院中は、私に優しい言葉や励ましの言葉をくれる人はいませんでした。
実母には1歳半の長男を預けており、度々「しつけがなってない」「いつまで預からなきゃいけないの」と愚痴られていましたし、夫も優しい言葉をかけてくれるようなタイプではなかったので、私は1人で入院生活を闘っているつもりでした。

医師の優しさに「1人じゃない」「何かあれば全力で助けてくれる人たちがいるんだ」と急に肩の荷が下りたような気がしたのです。

結果的に次男は32週で出産に至りました。
30週を越えた時にはたくさんの医師や助産師さんが満面の笑みで拍手をし、「奇跡ですよ!ここまでもつなんて奇跡です!」とまるで自分のことのように喜んでくれたのを覚えています。
私が入院生活を必死に頑張ってこれたのは、病院スタッフの心遣いがあったからこそ。
この奇跡は、病院スタッフの優しい心遣いのおかげで起こせたのだと、私は今も信じています。

著者:かつどん子
年齢:30代
子どもの年齢:4歳・2歳

男の子2人のママ。毎日元気に走り回っている2人を後ろから必死に追いかける日々。趣味はドライブと食べること。週末は美味しいものを求めて家族みんなでお出掛けしています。

※プロフィール情報は記事掲載時点の情報です。