雑誌やネットを見ると、安産のために「安定期に入る16週頃から、安産体操をしましょう」と書かれています。私は31歳で初めて妊娠し、体力的に出産に対する不安もあったので、安産のためにできることは何でもしておきたいという気持ちでした。
とはいえ、実際には、里帰りするギリギリまでフルタイムで残業も多い仕事を続けていたので、それまではじっくりと体操などをする時間は取れませんでした。心配はありましたが、そのかわり職場ではできるだけ率先して動くようにはしていました。
妊娠8か月を過ぎて産休に入り、同時に実家に帰ると、今まで仕事と家事とで忙しい日々だったのが、急に毎日することがなくなって暇になりました。思えばこの期間が人生で一番ゆったり過ごしていたかも・・・。
そこで、ようやく安産のための体操に取り組むことにしました。
まずは、産婦人科でもらった冊子に載っていた体操をいくつか。骨盤底筋を鍛えるために、あおむけに寝て膝を立て、おしりを上げてキープする、というのを10秒×10セット。ゆっくり行うスクワットを10回。あぐらを組んで、膝を下に向かって押すヨガのポーズのようなものなどをしました。
自己流の体操では、おなかの赤ちゃんを刺激してしまう姿勢などもあるかもしれないと思い、とにかく冊子に書いてあった通りの体操だけをすることにしました。おなかが大きく重いので、あおむけに寝る体勢は少し大変でしたが、特に難しい動きはなかったので取り組みやすかったと思います。
また、ウォーキングもするようにといわれていたのですが、季節は真夏。とても外では歩けなかったので、近所のショッピングモールに行くか、室内でエクササイズのゲームソフトをよく使って歩いていました。
忘れずに続けるために、スケジュール帳に表をつくり、行った体操に毎日チェックを入れて、ちょっとした達成感を感じられるようにしていました。たまに億劫になって「今日はやらなくてもいいかな」と自分に甘えたくなる日もありましたが、一度やめたら絶対に三日坊主になる気がしたし、何より初産で不安のほうが勝っていたので、「安産のために!」と簡単には休みませんでした。
ただし、8か月から9か月に入ってくると、おなかが張りやすくなってきます。「今日はおなかが張っているな」という日は、無理せず休んだり、体操を途中でやめたりする日もありました。
こうして、体操のおかげもあり、初産ではありましたが、分娩時間は約3時間ほどの安産で、娘を産むことができました。友人は丸一日かかったと言っていたので覚悟していたのですが、あまりに短く済んだので「え、もう終わり?」と拍子抜けしたくらいでした。サボらずに体操を続けておいて本当によかったと思いました。