2017年8月10日 更新

散発的なはしかの流行に気を付けて

はしかは子どもがかかる軽い病気のように思っている人もいますが、それは誤りで、かなり重い症状が現れて長引く感染症です。子どもの頃に予防接種を受けそびれていたり、1回の接種で十分な免疫がついてなかったりする妊婦さんも多いので、注意が必要です。

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風邪のような症状の後に高熱と全身の発疹が出る病気

はしかは、「麻疹(ましん)」とも呼ばれ、麻疹ウイルスによって引き起こされる感染症です。
感染すると10~12日程度の潜伏期間があって、熱や咳、鼻水など普通の風邪のような症状とともに、結膜炎のような症状(目が赤くなり、目やにが出る)が出ることがあります。その時期はカタル期と呼ばれ、2~4日程度続き、その終わり頃に頬の粘膜に「コプリック斑」と言う白くて小さな斑点が現れます。
はしか独特の斑点であり、これが見つかれば、発疹が出る前に「はしか」であると診断がつきます。

しかしコプリック斑が表れている期間は短く、タイミングよく医師に見つけられなければ分かりません。
その後、いったん熱は1℃ほど下がりますが、再び39℃以上の高熱と発疹が現れます。発疹は耳の後ろや首、ひたいなどから出始め、全身に広がるまで39.5度以上の高熱が続きます。

はしかは感染症のなかでも感染力が強くて症状も重い

麻疹ウイルスは感染力がかなり強く、空気感染、飛沫感染、接触感染によってうつります。もしも免疫を持っていない人がウイルスに触れるとほぼ100%発症するほどの感染力を持ちます。

また、はしかは合併症として肺炎や中耳炎を起こすことがあり、さらに0.05~0.1%の割合で脳炎が起こると言われています。肺炎や脳炎を合併した場合には死亡に至る例もあります。その他、ごくまれではありますが、7~10年を経て発症する亜急性硬化性全脳炎(SSPE)と言う中枢神経の病気があり、知能障害・運動障害が徐々に進行して死亡します。
こうした強い感染力と長引く症状、重い合併症、そして後遺症が、はしかが恐れられている理由です。多くのウイルス感染症と同様、特効薬や治療法はなく、体力を落とさないよう安静にして自然治癒を待つことになります。

妊娠中にはしかにかかると流産や早産の可能性が!

免疫を持っていない妊婦さんがはしかにかかると、流産や早産となる恐れがあります。このため、感染しないように慎重な予防が必要になります。
はしかワクチンは生ワクチンであるため、妊娠中は接種できません。
2016年に関西空港で起きた集団感染など、散発的にはしかの流行がニュースになりますが、このような場所や地域への外出を避け、人ごみには近づかないようにしましょう。

また、家族にはしかの免疫を持っていない人がいれば予防接種をしてもらいましょう。特に、病院で働く人や、学校関係の仕事についている人のように、うつる可能性の高い人は、積極的にワクチン接種し、妊婦さんのいる家庭に麻疹ウイルスを持ち込まないようにしてもらいましょう。
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この記事の著者

Babyplus編集部 Babyplus編集部