2016年4月12日 更新

赤ちゃんは大人以上に水分が必要

赤ちゃんは体の80〜90%が水分です。そのため、大人以上に水分補給をこまめにする必要があります。

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赤ちゃんの脱水症のサインを見逃さないで

生まれたての赤ちゃんは体の80〜90%が水分だということをご存知ですか。大人は60%程度ですから、随分、水分比率が高いことがわかります。しかも、大人に比べると、水分を吸収してから排出するまでの時間が短いのです。ですから新生児は、おっぱいを2〜3時間おきに飲んで、常に水分補給をしているのです。
新生児から4〜5カ月までの赤ちゃんは、お母さんのおっぱいがしっかり出ていれば、母乳だけで十分水分補給ができています。お風呂あがりは「白湯(さゆ)(水を沸(わ)かしただけで何も入れていないお湯。熱すぎないよう、温度に注意しましょう)」を飲ませるといった風習もありますが、実際は母乳を飲んでいれば問題ありません。生後6カ月くらいで離乳食が始まると、栄養を固形食から摂(と)るようになり、じょじょに母乳の出る量が減ってきます。母乳と離乳食から摂(と)る水分だけでは足りない場合には、麦茶や白湯(さゆ)を飲ませるようにしましょう。もちろん、粉ミルクを飲ませるのでもかまいません。
心配なのは、夏場で多くの汗をかいたときや、冬場に激しい下痢(げり)や嘔吐(おうと)に襲おそわれたときです。赤ちゃんは大人以上に脱水症にかかりやすいからです。
赤ちゃんが脱水症にかかりやすい理由はいくつかあります。体の中の水分(体液)には細胞内液と細胞外液の2種類がありますが、暑さなどで体液を失う場合には細胞外液が第一に失われます。赤ちゃんの場合、体液にこの細胞外液が多く含まれているため、体液を失いやすいのです。また大人の場合1日に入れ替わる細胞外液が全体の7分の1なのに対し、赤ちゃんの場合は1日に全体の2分の1が入れ替わり、頻繁(ひんぱん)に水分を補給しないとすぐに脱水状態になってしまいます。他には、体液に必要な水分と電解質(でんかいしつ)(塩分)を再吸収する腎臓(じんぞう)の機能が未発達であることや、発汗(はっかん)量が少なく体温調節機能が未熟であること、また自力で水分を補給することができないことなどもあります。
赤ちゃんが脱水症になりかけているサインは、食欲がない、おしっこの量が少なく色が濃い、便がかたくコロコロしている、といった症状からわかります。お母さんが早めに察知(さっち)して、こうしたときは、「経口補水液(けいこうほすいえき)」を飲ませると塩分を多めに摂(と)れ、悪化を防ぐことができます。経口補水液(けいこうほすいえき)は、水500ml、砂糖20g、塩1.5gの割合で、家でもつくることができます。
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十河剛先生 済生会横浜市東部病院 小児肝臓消化器科 副部長 十河剛先生 済生会横浜市東部病院 小児肝臓消化器科 副部長