2017年8月10日 更新

妊娠中におたふくかぜにかかった場合の影響について

子どものかぜと思われがちなおたふくかぜですが、免疫を持っていなければ妊娠中にかかる可能性はあります。妊娠中におたふくかぜにかかるとどんな影響があるのか、詳しく解説します。

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ウイルス感染によって耳の下やあごの付近が腫れる病気

おたふくかぜは、正しい病名を「流行性耳下腺炎」といい、医療者からは“mumps”(ムンプス)とも呼ばれています。原因となるムンプスウイルスに感染すると、2~3週間の潜伏期を経て、唾液腺の腫れや痛みと発熱の症状が出ます。
唾液腺とは両耳の下や顎の下、舌の下などにあり、腫れや痛みが出るのは左右両方のこともあれば、片側だけのこともあります。おおむね1~2 週間で治まります。ひどい場合は髄膜炎や髄膜脳炎などを起こすこともあり、ごくまれではありますが、難聴になってしまうこともあります。

免疫を持っていない妊婦さんは妊娠初期と臨月に注意

おたふくかぜは、一度かかると終生免疫が得られて二度とかかることはありません。また、不顕性感染といって症状が出ないまま本人も気づかずに感染していることがあるので、妊婦さんのだいたい9割くらいは免疫を持っていると考えられています。
そのため、妊娠中のおたふくかぜは珍しいケースではありますが、かからないとは言えません。大人のおたふくかぜは子どもよりも症状が重いので、注意しましょう。
少し前までは、妊婦さんがおたふくかぜにかかった場合、妊婦でない人がかかった場合と比較しても重症化することはなく、おなかの赤ちゃんにも影響を与えないと考えられていました。ところが最近になって、妊娠初期の場合は流産の原因となりえることや、低出生体重児のリスクが上がることが分かってきました。出産予定日が近い妊婦さんがかかってしまった場合、生まれたばかりの赤ちゃんにうつり、重い合併症を起こしたという報告もあります。
つまり、免疫を持っていない人の場合、妊娠初期と後期の終わり頃が、最も注意が必要な時期です。おたふくかぜは、3~6歳児の患者が最も多い、子どもを中心に流行する感染症です。妊娠初期と臨月には、この世代の子どもが集まる場所に行かないこと、上の子がいる妊婦さんの場合は子どもにおたくふくかぜワクチンを接種させて予防すること、この2点が重要です。
また、おたふくかぜワクチンは生ワクチンのため、妊娠中は接種することができません。免疫を持っていない人は出産後に接種して次回妊娠に備えると同時に、抵抗力の弱い赤ちゃんのためにも感染予防に努めましょう。
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Babyplus編集部 Babyplus編集部